ここでは本研究で開発した多言語ブラウザについて,ユーザから見た機能によって分類し,それぞれの機能の説明を行う. 本ブラウザはユーザから見て以下の機能を持つ.
ビューアはJavaアプレットとして実現されており,ユーザが本ブラウザを利用する際には,最初にWWWブラウザ上にビューアをロードする必要がある. これをビューアの呼び出し機能と呼ぶ.
ビューアの呼び出しは,具体的にはMHTMLサーバのURLをパス部分なしで指定することにより行う. 例えばホスト名foo.ac.jp,ポート番号8001で動作しているサーバからビューアを呼び出すには,WWWブラウザ上でURLとしてhttp://foo.ac.jp:8001/を指定する. これにより,WWWブラウザ上にアプレットがロードされ,ビューアが起動する.
通常のWWWブラウザと同様に,ユーザが閲覧したい文書のURLをビューアのURL入力フィールドに入力することによって,その文書を表示することができる. これをURLの指定機能と呼ぶ.
URL入力フィールドに閲覧したい文書のURLを入力し,リターンキーを打つか再読み込みボタンをクリックすることにより,MHTMLサーバに要求が送られ,ビューア上に文書が表示される.
現状のWWWでは文書が記述されている言語(正確には符号化方法)を指定する仕組みが普及していないため,文書を閲覧する際にユーザ自身が指定する必要がある. これは通常のWWWブラウザを利用する場合でも同様である. これを言語の指定機能と呼ぶ.
ビューアには言語を指定するためのプルダウンメニューがあり,クリックすることで現在接続しているMHTMLサーバが対応している言語の一覧が表示される. ここで閲覧したい文書の言語を指定することができる. なお一度指定された言語は変更されるまで有効である.
本研究で開発したビューアには入力フォームやクリッカブルマップ,テーブル(表組)タグなどが未実装である. このため,検索など入力フォームを必要とするするページが利用できない,クリッカブルマップによるリンクが辿れないなどの問題がある. この問題に対処するため,WWWブラウザ上で新たにウィンドウを開き,そこにビューアに表示されているものと同じページを表示させる機能を用意した. これをソース文書の表示機能と呼ぶ.
WWWブラウザ上で表示させるため,ユーザの端末上に必要なフォントがない場合にはその部分は当然文字化けするが,ビューアで実装されていない機能を利用するための補助的な機能として有効であると思われる.
ビューアはJavaアプレットとしての制限から,画面サイズがページ上で固定されている. これではディスプレイの解像度によってビューア全体が表示できない,文書によって画面の横幅をはみ出してしまうなどの不便な点があるため,ビューアの画面サイズを変更する機能を用意した. これを画面サイズの変更機能と呼ぶ.
これはアプレット自身を別のサイズで再ロードすることにより実現されている. ビューアには画面サイズを変更するためのプルダウンメニューがあり,S(mall),M(edium),L(arge)の3段階で変更することができる.
その他WWWブラウザとしての使用に必要な機能として,以下のような機能を持つ.